2013/11/09

記号の関係とその用法

この前久しぶりに人前で話しました。
大学の後輩や先輩の前で、OBとしてプレゼンをするってだけなんですが、就活してる人なんか働いてること話してもだいたいこっちよりそういう情報に敏感だろうし、むしろ大学の先輩の話=生の就活情報源とか思われても不服だし、とかいろいろ考えた挙句、とりあえず意味の分からなさそうな、でもよくよく考えてくれるとちょっと身になりそうな話をしました。

デザインをするときに記号使うよねって話。

ちょうどその話をするちょっと前に自分も会社で似たような話を聞いて、受け売り半分、改変半分、もしかしたら自分が聞いた話としてる話は全然違うかもしれないけど、面白いなと思ったので、みんなに話しました。
まとめも兼ねて復習。


信号を思い浮かべて、赤は止まれ、青は進め。
記号ってよく言うそういうことです。

なんであれ青ってより緑なのに青なんだろね。そういや青りんごも同じ感じだ。
……信号って調べようとしたら予測変換に「信号 青 緑」って出てきた。怖い。
これだ!って説はないみたいね。

デザインっていうのは、そのものの特性とか表現したいこととか、実現したいこととかを、ぎゅっとまとめて煮だして、そこに残った芯の部分の"意図"を、記号にしてあげて誰かに伝えることかなって思います。

ほんとに単純にこれだけの話なんですが、なかなかに意味不明だとは思います。


なにが難しいって、記号というのはなにか絶対的な指標があるわけじゃありません。
だから青りんごも信号も、緑色なのに「青」って呼ぶわけです。
そういう分からない部分を、ちゃんと向き合うのがめんどくさいからって、まるっとまとめてセンスとかって言ったりしますよね。

呼び方の話が出ましたが、言葉って一番身近に操れる記号ですね。
自分の立ち振舞いを一つ一つ分解してどういう意味かなーって、その意味が相手にどんな記号、印象となってるか考えると、ちょっと変われるかなと思います。

自分が思ってる印象と、相手が思ってる印象を近づけたり、その一番近いところを表現してあげたり、逆に大げさにすることでそのギャップを吹き飛ばしたりするのが、記号をうまく使うってことかなって思います。


まぁくどくど言ってよく分からんし、こんなかんじで。
ポール・ランドさんっていう有名なデザイナーの好きな言葉に
「デザインとは、関係である。形と中身の関係だ。」
ってのがあります。
この話のことをぼーっと考えてたとき、この言葉を聞いて安心しました。


みんなはどんなことをデザインだと考えてるのかな。


記号=相互間で決まっている関係ともとれるからじつはそれが閉塞感を作ってたりもするんだけどね。

2013/09/07

好きなもの


ほったらかしブログ。せっかくなので復活させた。
卒制用にいろいろ書いてたのにね、もったいない。
から続けようと思います。不定期で。



最近見たものといえば「風立ちぬ」。
あれは完全にわからないことをわかる映画だった。
めっちゃ好きな映画でした。

風立ちぬの絵コンテとか買ってみたいけど完全に本棚がパンクしてて置き場所ない…。
漫画がちょっと大変なことになってきてて整理しないと。

漫画といえば「ひとりぼっちの地球侵略」が好き。久しぶりにいい漫画見つけた。
そういえば大好きな漫画の「夜桜四重奏」が秋からアニメやるって聞いて最高に楽しみ。
主題歌はこれまた大好きなUNISON SQUARE GARDENだし。好き。やばい楽しみ。


こういう好きなものがリンクをはってうわーっと広がる感覚も好きです。
あんまりないけどね。


好きなものを羅列してみた。

日々細かなものを作って生きていると、万物ありとあらゆるものがその参考になるんじゃないかと思ってしまいます。

あのロゴ、この演出、このタッチ…「これ使えるか?」とか、"好きなもの"を見ている時にもそんなことを考えてしまったりもするし、最初から頑張っちゃう時もあります。



でも多分、おそらく、全部がなにかの参考になんかはならないと思います。
"センスを磨く"とか、"感性を養う"とかもってのほかですね。

当たり前じゃんって思うけど、意外に、これは勉強も兼ねてるから、とか言って意味ない宣言を自分にしてるとき、結構あるような気がします。

映画とか漫画とか、そういう目で見てしまったり、「何が好きか」とかで自分の感性を保とうとしちゃう時もあるけど、あんまり意味ないなーと最近ようやく納得出来ました。


「何が好きか」はなんにもならない。好きなだけ。


でも「なんで好きか」は、すごく大事だなと思います。それこそ感性かなって思います。


だからリファレンスを探す時も、正しいデザインを探しながら、好きなデザインを探すようにしています。
正しいデザインを好きなデザインにするのは難しいけれど、好きなデザインの流れを正しく組むことは勉強すればできると思います。目下修行中。

デザインだけじゃなくて、生き方とかもそうかなーとか思ったり。




好きなことを正しく流れにして、その流れを操って好きなことしたいな。


ながなが書いても続かないから(すでに十分長いし)これくらいで。
あとひとつ、これ好きだわってすぐ言えることも大事だと思いました。




2013/03/10

記憶の継承

東日本大震災が起こって一年後の同じ日、読売新聞の一面にあった文章が忘れられない。
時は流れない。雪のように降り積もる。
人は優しくなったか。賢くなったか。
時は流れるという、でも流れない「時」もある。
時が流れれば思い出になるが、実際に被災された方にとって、あの時間が思い出になってしまうことはないだろう。
そんな社説が一面にぶち抜きであった朝刊でした。
捨てられずに取ってある新聞。


 一面の下の方にある広告欄には"3・11を心に刻んで"という岩波書店の本の広告がありました。

あの凄惨な光景は、画面越しだって心には刻まれたと思う。
でもそれは多分、そのうち忘れちゃうことなんだろうなとも思う。

アーカイヴとかを制作する現場の近くにいるので、記憶の継承とかってキーワードにはなんとなく親近感を覚えます。
実際、授業で東日本の震災の記憶を残すプロジェクトを行いました。
セカンドライフ使ってみたり、いろいろ面白かったんだけど、それは別の話なので置いといて、最近、ほんと当たり前なんだけど、記憶の継承って難しいなってまた改めて思いました。

311,911とかフクシマとかヒロシマとかナガサキとか、数字やカタカナにするとそれは記号となって分かりやすい側面だけを残し、強い印象を持って皆の心に残ります。

そういや3月10日は東京大空襲の日でした。
http://blog.esuteru.com/archives/6969069.html
こんなこともちょいと話題になってましたね。

1月17日は阪神・淡路大震災が発生した日です。
新潟中越地震、宮城県沖地震、北海道南西沖地震、地震だけでも数えだしたらキリがない。
キリがないけど、亡くなっている方がいる災害もあるわけで。
その数の多さで、事の重要度なんか測れるわけない。
でも全部を忘れないようにしたら、毎日がなにかの教訓とすべき日になっていってしまうと思います。

全部は無理だよって正直思います。
[大学新入生にアドバイス] http://anond.hatelabo.jp/20130309133408
ちょうどこんなエントリーを流し読みして、「それ全部やったらそれだけで一周間終わるよ…」って思ったのと似たような感覚。



…30分でブログ書くって思って書いてたらこの時点で30分経っちゃった。
今回は短めにまとめます。

覚えてない人には、頭の片隅に思い出させてあげましょう。
無知でいることは、そのことに何も思わないのであればそれは罪な気もします。
でも知らない人とか、忘れてる人が悪なのかと聞かれればそれも違う気がします。

正義を行なっているのかもしれません。でもそれを行使した瞬間に、なんか違うものになっていってしまうと思います。

なんの話だよ、って感じですが、沖縄戦のことを伝えるために活動している友人とか、アーカイヴ作ってる先生とかが身近にいるので、なんとなく書きたくなりました。
なんかネットとかだと日本人として〜とか言ってる人が多いように見えちゃって嫌だよね。

無関心と戦うのは大事かもしれないけど、それが目的じゃないよってね。
忘れないことによってどうなって欲しいのか、が大事だと思います。
それを考えて、相手に伝えるのが難しいなーって。

なんとなく一人歩きしがちな「記憶の継承」って言葉の重みをもう少し深く考えたいなと思う今日このごろでした

2013/02/15

0215

放置ブログも更新せねば…。
ってくだりで毎回書き始めている気がする。なんか学外展サイトとかから来てくれてる人もいるみたいで嬉しいです。

学外展の詳細はこちら↓
http://diploma2013.wtnv.jp/
土日でラストです。一週間のんびりやって楽しかった。


4年生なので卒制やら卒展に全力だったわけですが、ほんとにいろんなことを感じた、長い長い3ヶ月ちょいでした。
それも終わって、なんとか一息つけたかなという最近です。





卒展の実行委員でもあったので、自分のことの他にも、まわりのことにもいろいろちょっかい出してました。
学内展(大学キャンパスで行う全体の卒展)では、全体で100人くらいの人の卒制を眺めながら、あーでもないこーでもない言いつつ展示会を作っていきました。

もちろんそんなこと初めてだし、人数多いし、学校行事だからいろいろ制約多いし、みんなに心配されながら、それでもかなり満足のいく展示会でした。
一応目標にしていた来場者数にも達して、一安心してます。


今回の展示会では、いろいろ挑戦しました。
プロモーションっぽいウェブサイト、屋外での展示、体育館での展示、そしてそれぞれを一本道でつなぐ導線などなど。

特に展示会の導線については相当苦労しました。

スタジオ(研究室)ごとにさまざまな分野にわたって研究・制作を行なっているウチのコースですが、毎年行われている展示会は、なんとなくばらっとした印象を受けてました。
なので卒制の展示会としては珍しいかもしれませんが、今年はぐるっとキャンパスを一周することで、すべての人の卒制を見ることができる導線を作りました。

スタジオごとの研究分野が少しずつ交じり合い、リレーしながら、インダストリアルアートコースの全体像をふんわり感じてもらえ、そんな環境で作っている作品にもより興味を持ってもらえるという、良い循環になればいいなと思っていました。

実際がどうだったかの検証は行えませんが、来てくださった人が、コース全体に興味をもってもらっていたとしたら嬉しい限りです。


広報はそんなに手数を出さず、DM、ポスター、ウェブサイトの3つを精力的に制作し、広報を行いました。

ポスター
DM

ウェブサイトはこれ↓
http://ia.sd.tmu.ac.jp/ia2013

「+ia」というコンセプトが個人的には本当に大好きで、自分たちのまとまり、コミュニティのある意味みたいなものの一つの答えなのかなと思えています。
コンセプトはぜひウェブサイトの+iaのボタンをどうぞ。


まぁそんな感じで今はぼーっとしてます。

今回ほんとに自分史上で一番体力的にも精神的にも無理しました。
その節は多方面にご迷惑、というかご心配をおかけしました。
助けてくれた人がたくさんいました。

抱え込みすぎだよってつっこみもたくさんもらいました。
正直それには言い返す気力すらないんですが、まぁ結果オーライということで。
自分で考えて動ける人は、分かってて言ってくれてる側だからね、ありがたかった。


とにかく色んな意味で、良い勉強になりました。
ただのイベントとして消化してしまうのではなく、しっかり振り返っていきたいと思います。



でも今は、ちょっとぼーっとしてたいかも。
卒展なんて毎年やってるじゃないって自分でも思いますが、
それでもこうやって自分で自分に乗せていたプレッシャーを、結果としてははねのけられたのが嬉しいです。


来年度は違う頑張り方ができるようになろう。
あと髪切らなきゃ。




2012/12/09

関係を集めて回す

ほったらかしブログ。
ちょいと感じたことをまとめときたかったので更新。


こないだ友達が描いた漫画が書店で発売されてて、買って読みました。

散々探したけど見つからなくて店員さんに聞いて、持ってきてもらった漫画を書店のレジに持って行く時に、なんかこんな体験できるなんてすごいなぁって漠然と思いました。

以前別の友人が本の装丁に、その友達が描いたイラストを使ってもらってて、その時もなんとなーく思いましたが、今回はより深く、なんなのかは分からないけど明確になにかを感じました。



その週の週末にまた別の友達のプロレス興行を見に行きました。
学生プロレスラーが友達にいるんです。
自主興行だったそうなのですが、団体の人もたくさん巻き込みながら、すてきなエンタメをやりきってました。


週明け、新宿で個展が行われていたので見に行きました。写真展。
それもまたまた別の友達。



とんだ友達自慢になっちゃってますが、別段友達が多いわけじゃないと思います。
ていうか全部大学の友達なので。

なんかすごい密度の社会に生きてるなぁって。



あとこういうことが起こると、お金を使うんです。

漫画を買うのにも、プロレスを見に行くのにも、写真展で写真集を買うのにも、少額ですがお金を使います。

そのお金っていうのは、僕はアルバイトしているので、一応自分で稼いだお金なわけで。


なんかそのお金の使い方ってほんとに良いなぁって、すごい良い映画見たあとみたいな、そんな満ち足りた気持ちになります。




全然関係ないけど、とある漫画で、"大人になることはつまらない"って言ってる子供に、登場人物の大人がこんなこと言います。
確かに子供の頃は楽しいことが向こうからたくさんやってくる。
だからいつもいっぱいいっぱい。
でも大人になればそれまで見えなかった素敵な世界に気付くことができる。
自分の心ひとつで楽しむことができる。
いつもただ待ってるだけじゃない。
あー、なんか、大人になってきたのかなぁって、
こういうことにお金を使う、自分の費やした時間が、こんな時間に変わるんだなぁって、その体験に感動しました。





また話がどっかいきますが、そろそろ卒業。
卒業の前には、卒展をやります。

なんかテーマ決めてやりたいなぁって思ってるんですが、こんな体験ができるコミュニティってことをなんとか外に発信したいなぁって思ってます。
素敵な居場所というか、なんだろーなー。

友達の漫画をレジに出した時のなんとも言えない、ただの満足感ともつかない、自分しか知らない世界があるみたいな、あの感覚はなんだろうな。


自分の日常に友達とか、関係が散らばってるような感覚。
見つけて嬉しい、にやにやしちゃう、みたいな。

それがつかめればテーマになるような気がして、こうしてブログ書いて整理してるんだけど、よく分からんなぁ。

言葉にできない感覚だからこそ、良いのかもしれないけど、なんとかテーマにしたいので、夜遅いけど、もう少しがんばろ。

ではでは。

2012/09/30

9月にしたこと

ずーっとほったらかしてたブログ。
10月からは生活が少し変わりそうなのでもう少し更新頻度増やしたい…。

そして卒制が進まない…
でもこないだ少し考えた。いろいろ行ったり戻ったりしながらじわじわやってます。

そして9月やってたこと。
・都現美のコンペ出てきたよ
・友達の展示会のウェブサイト作ったよ
・プロジェクト一応完成したよ
・宮古島行ったよ
・神戸行ったよ
・新潟行ったよ

9月はほんとに学校に引きこもってるかどっか遠出してるかの二択だった…



プレゼン資料
[ BLOOMBERG PAVILION PROJECT ]
東京都現代美術館に建てられたパヴィリオンをつかって、メディア芸術でいろいろするみたいなコンペでした。
コブ作ったり風車回したりしたら公園みたいで楽しいんじゃね?ってな感じで、友人3人で三日間くらいで仕上げて提出したら一応一次は通りました。
その後は箸にも棒にもかからない感じでしたが、いろいろおもしろい体験はできました。
特撮展のタダ券3枚もらったんだけど行く暇あるかな…(・ω・`)





[ START ON AIR! ]
前期をかけてやってたプロジェクトを仕上げてました。
航空宇宙コースで研究しているBWBっていう新しい飛行機の良さを伝えるプレゼンテーションコンテンツです。
ウェブサイトから動画のBGMからなにから全部みんなで作りました。
特にグラフィックデザインを担当して、実装なんかもちょこっとやったりなんだりしてかなりしんどかったですがそれなりに良い物ができました。
これからまた更新する予定なんだけど、良かったらいいねしてね笑




[ スペースデザインスタジオ展 ]
スペースデザインのスタジオの展覧会のウェブサイトを制作しました。
展示会にも行ったよ。めっちゃ良かった。ちょっと悔しい。
サイトの制作は、少しのチャレンジをしないと意味ないので、いつもはしないようなエフェクトや写真をうまく使うようなデザインにしてみました。ミニチュア使ったりしてしゅっとしてるけどかわいさを残したビジュアルにしました。

ちょっと製作過程を紹介。
アイデアの種。アクセスとかを実際の地図にピンを刺して、
それを写真に撮るだけとかおもろくね?みたいな実験図。
んでトップページも写真の一枚絵にしよっかなーって感じになって
家でミニチュアを作って実験中…
後で言う新潟行く日の朝に学校でトップページの絵を考える…
うーん、なんだかなぁと思いつつver.1.0が完成。
トップページをもう少しなんとかしようと思い、新潟から帰ってから更に撮影。 
いろいろ材料をのっけて撮影。
今のウェブサイトはこれの写真を使ってます。

こんな感じで色々実験しながら作って行きました。(思いの外制作過程が伝わらない)
作品のアーカイブものっけてあるのでぜひぜひ見てね。

なんかこれ作ってみて思ったけど、ウェブサイトで取り扱うコンテンツをどう翻訳してエフェクトにするかみたいなのが好きなのかな。
ちなみにこの展示会は「見えそうで見えない」とか「材料感」みたいなのを自分なりに解釈してます。





[ 新潟旅行 ]
大地の芸術祭に行って来ました。これは写真で。(手抜き)
先輩とか先生とかが絡んでる中原佑介のコスモロジー。
ほぼこれとボルタンスキー目当てで行きました。
圧倒される物量…。すごい居心地がよくて不思議でした。
一番好きかもしれないポチョムキン。
良い空間だなぁ。
ボルタンスキーのNo Man's Land
心臓音がなんか苦しくなるような空気が漂ってました。


[ 宮古島 / 神戸 ]
これはゼミの出張で行きました。
宮古島は島の良さを伝えるコンテンツをフィールドワークを通して考えて、プレゼン。
7案くらい考えて数で勝負しました。
いろいろおもしろい案が出てきて先が楽しみです。

神戸はちょうど今日台風から逃げるように帰ってきたのですが、上記の[ START ON AIR! ]の展示に行って来ました。
EC2012っていうイベント(?)に出展しました。
今後デザイナーズウィークとかにも出たりする予定なので、いろいろ感想を頂きながら、次へ反映していこうと思います。

いろんな人が見に来てくれて概ね好評でした。



そんなこんなで密度の濃い一ヶ月を過ごしました。死にそうですが来月からは働いたりするので無理しないように頑張りたいです。
卒制ももう少し報告できる形にしたいな…。

ではでは。

2012/08/20

MMMに行ってきたよ。

めちゃくちゃ久しぶりになっちゃった。
友人とともに水戸芸術館とひたちなかで行われているMMM みなとメディアミュージアムに行って来ました。

そういや先週はハラミュージアムアークと高崎市美術館にも行きました。
いろいろ展示会やら美術館やら、パブリックアートやら見て回っています。

この塔があるとこが水戸芸術館です。

 とりあえず今回のメインの話題は「MMM みなとメディアミュージアム」
公式ウェブサイトはこちら

作品ごとの感想はいろいろあるんですが、なにがすごいってこのイベントを開催するまでを学生主体で行っていることです。

学生だからできることが少ない = 学生だけでやることがすごい
なんて野暮なことは言いません。
ただ学生という"身分"は便利であると同時に、責任能力ってのがなかなか証明しづらいです。

責任能力って難しいですよね。
言い換えるならそれは「信頼関係」の証明みたいなもんで、相手と自分だけで成り立たせるには、学生はまだまだ若いってことなのでしょうか。

素敵な線路でした。(那珂湊駅近く)


ちょっと、というかかなり話が一旦脱線しますが、
最近の世の中、シビアに生きることが求められているような気がします。

他人の良い所を盗み、自分を磨き、それをアピールする。
それだけではなくて、他社とのコミュニケーション能力も万全に備えている。
みんながそんな人にならねばならない。

お金なんていらない、生きがいだもん。なんて言っちゃいけない。
きちんと稼げもしないのに、守るべき者をどうやって守るのさ。

まぁ結構大げさに言っていますが、天災しかり、就職しかり、なんだかとにかくシビアに、他者にも自分にも厳しく生きることを世の中から迫られているような気がします。

上ではお金の例えを出しましたが、これは逆のことも言えて、
"お金で買えない価値のあるものをシビアに追い求める"
みたいなこともあるような気がします。

だから例えば休日に友人と遊べばその写真をSNSにアップして共有し、そこからこぼれ出る雰囲気に、お金で買えない価値を自分でつけているのです。
(別にアップすることをディスっているわけではないです、念のため)

これは老若男女問わず、多かれ少なかれすべての人間に当てはまるような気がします。

若い人は適応能力が高いから、結構あっさり順応しちゃうのかもしれません。
でもすべての人間が、わかりやすくシビアに生きれるかというと、多分そうじゃないんだと思います。


むしろ、芸術とかってそうじゃない人向きのマイペースまったりなものですよね。
理解されるか分からないけど、これは美しい、楽しいに決まってる。ほら見てごらんよ、みたいな。

そこに責任能力が関わってくるのかーっていう。


あ、話がやっと戻ってこれました。

パブリックアートみたいに呼ばれるものの、窮屈なポイントなのかもしれません。
いや、責任くらいとれるものにすればいいじゃないと思うかもしれませんが、話はそんな簡単じゃありません。


責任は信頼です。
信頼ってどう示すものなんでしょうね?

そこにお金っていうワードが出てくると、急に暗雲が立ち込めます。

シビアに生きている人たちに合わせようとすると、そこは避けては通れない問題なんだと思います。
物質として存在している作品は、そもそもその物質にたいていお金がかかってできていますし。


お金だけじゃありません、"お金で買えない価値のあるものをシビアに追い求める"という形で、信頼を示さなくてはいけない時もあるかもしれません。

例えばどれくらい人が来たのか、とかね。


まぁ、あげ始めればキリがないのですが、そんなプロでも困っちゃうことを、やっぱり学生にも求められるわけで。
そういう意味で、MMMは本当にすごいと思います。

すべてのハードルをクリアしていた、とはさすがに言えませんが、4年目という歴史や、共催や後援に連なる名前を見る限り、やはりこのイベントはひたちなかという土地の中で、「信頼」を少なからず得ているんだろうなと思います。

そしてそれは、大人もついていくのに必死なシビアな世界の中で起きていることなんだなと思うとなんだかすごい発見です。




……眠いのにむりくりブログ書いたら案の定ひどいことになってしまいましたが、とりあえず思っていることを書きました。


アートがあるところに芸術祭が生まれるのでしょうか。
空いた土地にだれかが芸術祭を持ち込んで、そこにアートが生まれていくのでしょうか。

お金がないからシビアな世界になるのでしょうか。
むしろお金のあるからシビアになるのかもしれませんね。

みんなもっと優しくなるのに、きっとアートはどこかで作用できると信じたいなって思った旅でした。



作品の紹介が全然できなかった…。
みなとカフェのかき氷めっちゃおいしかった。

お時間ある方は水戸芸術館と共に足を運んでみてはどうでしょうか。